名代　みょうだい　花街　はなまち　江戸川柳　　

興津　要：探訪　江戸川柳　（時事通信社、1990）135

名代　みょうだい　花街　はなまち　　　

名代へ　うっぷんをいう　けちなやつ　　柳13　　名代＝遊女の馴染客が重なった場合、妹女郎が代理として、後から来た客に出ること

名代へ　うっぷん　いえば　知りんせん　柳19

おいらんに叱られやすと　蚊にくわれ　　柳77　　名代は、客と同衾しないのが原則。しかし、蚊帳にも入らないとは・・・

かた腹いたし　名代も　癪ざんす　　　　柳100　　遊女の逃げ口上の“癪”を名代までもが使うとは

馬鹿らしい　その名代じゃ　ありせん　　柳119　　名代に手を出そうとして、軽蔑される・・・

ますます立腹　名代の高いびき　　　　　柳118　　名代が来ただけでも腹立たしい。その名代が高鼾をかいているとは・・・

名代のすまぬ　廊下に　人だかり　　　　柳2　　　名代に納得しない客の激怒に黒山の人だかり