鮎あゆアユ若鮎わかあゆ落ち鮎魚俳句・川柳魚図鑑


高知産あゆ	鮎　一夜干し	あゆ　子うるか

アユは塩焼きが一番かな！？鮎の甘露煮は駄目だ。甘すぎて、鮎本来の味がなくなってしまう。（果実酒を作るとき、砂糖を入れると、果実本来の味がしなくなるのと類似している。）

鮎の身、骨、内臓を細かく叩き、塩漬けにした“うるか”（親うるか）や、真子と白子を混ぜて塩漬けにした“うるか”（子うるか）は、珍味の一つだ。

鮎　あゆ　アユ　年魚　香魚　鮎の宿　囮鮎　おとりあゆ　鮎籠　鮎漁　錆鮎　さびあゆ　下り鮎　くだりあゆ（アユ科）（魚）　

復本：俳句の魚菜図鑑　（柏書房、2006）88

飯田龍太監修：旅の季寄せ　夏　（日本交通公社、昭和61年）86

飯田龍太監修：旅の季寄せ　秋　（日本交通公社、昭和61年）83

和名：　アユ　（アユ科）

鮎　くれて　よらで　過行（スギユク）夜半の門　　　蕪村

我　井戸に　桂の　鮎の雫かな　　　　　　　　　　　召波

時鳥（ホトトギス）　一尺の　鮎　串にあり　　　　　正岡子規

鮎　掛けや　浅間も低き　山の中　　　　　　　　　　河東碧梧桐

酒旗　高し　高野の麓　鮎の里　　　　　　　　　　　高浜虚子

鮎の香や　膳の上なる　千曲川　　　　　　　　　　　松根東洋城

めづらしや　しづく尚　ある串の　鮎　　　　　　　　飯田蛇笏

山の色　釣り上げし　鮎に　動くかな　　　　　　　　原石鼎

吉野川　八十瀬の隈に　鮎を掛く　　　　　　　　　　鈴鹿野風呂

鮎　むしる　我鬼忌（ガキキ）ちかきを　おもひつつ　久保田万太郎

早瀬にも　湯けぶり　立ちて　鮎育つ　　　　　　　　水原秋桜子

ならべられつつ　口動く　鮎を　買ふ　　　　　　　　阿波野青畝

鮎の骨　強き　吉野の　坊泊り　　　　　　　　　　　百合山羽公

鮎打つや　天城に近く　なりにけり　　　　　　　　　石田波郷

鮎宿に　持ちこまれたる　地酒かな　　　　　　　　　皆川盤水

鮎　食うて　月も　さすがの　奥三河　　　　　　　　森　澄雄

鮎の　腸（ワタ）口を　ちひさく　開けて食ふ　　　　川崎展宏

手摑みの　香魚の　素肌を　嗅げとこそ　　　　　　　西村和子

鮎の背に　一抹の朱の　ありしごと　　　　　　　　　原　石鼎

笹づとを　解くや　生き鮎　真一文字　　　　　　　　杉田久女

鮎　打つや　石見も果ての　山幾つ　　　　　　　　　石橋秀野

鮎　落て　いよいよ高き　尾上かな　　　　　　　　　与謝蕪村

鮎　落ちて　水もめぐらぬ　巌かな　　　　　　　　　芝不器男

錆鮎や　すでに霜ふる　笹のいろ　　　　　　　　　　加藤楸邨

鮎落つる　日本狼　終焉地　　　　　　　　　　　　　藤本安騎生　あきお

栃木県大田原の従兄弟の家で、那珂川で釣った鮎の塩焼をご馳走になったことがある。美味かった。

戴いたものを冷凍したが、焼いたものの冷凍は駄目だね。

若鮎　わかあゆ（アユ科）（魚）　

鮎苗の便りを友に　竿　手入れ　　　　　　　　　　　前田俊浩

若鮎が　つつっと　よぎる　丸木橋　　　　　　　　　三条芳文

尾と鰭に　うれしさ　たたえ　稚鮎　散る　　　　　　今田馬風

若鮎の味覚　夕刊　読みながら　　　　　　　　　　　森北三四郎

落ち鮎　おちあゆ　錆鮎　渋鮎　鮎　あゆ　アユ（アユ科）（魚）　

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）594

落ち鮎よ　海の深さを　知ってるか　　　　　　　　　岡村嵐舟

落ち鮎へ　挑む子が持つ　二尺竿　　　　　　　　　　藤原沐魚

落ち鮎を追う　竿先の　赤とんぼ　　　　　　　　　　嶋村恒

錆鮎の　口許にみる　したたかさ　　　　　　　　　　平井綾女

落ち鮎の　簗に　哀しい　秋の風　　　　　　　　　　徳田敏生

落ち鮎を焼く　せめてもの　暮らしむき　　　　　　　津川紫吻

落鮎の　肩ゆるませて　錆にけり　　　　　　　　　　　　　　　　　佐藤真隆　読売2011．10.24

落鮎や　村に赤子の誕生す　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　逸見狐音　読売2011.11.7

仲畑貴志編：万能川柳名作濃縮版　上・下　（毎日新聞社、2000）　　