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正岡子規 俳句 3

 

出典: 週刊俳句編:子規に学ぶ俳句365日  p109−p160

 本には解説が書かれているが、ここには取り上げない。興味のある方は原著を参考にして下さい。

 

 

一匕の アイスクリムや 蘇る                 一匕=ひとさじ

 

薫風や 裸の上に 松の影

 

夏羽織 われをはなれて 飛ばんとす

 

われに法あり 君をもてなす もぶり鮓            もぶる=混ぜる 鮓=すし

われ愛す わが予州 松山の鮓

 

輪にもせず 竪にもわらず 胡瓜哉              竪=たて 胡瓜=きゅうり

 

朝顔や 入谷あたりの 只の家                 入谷=いりや 只=ただ

 

裏町や 水打やめて 馬車を見る                水打=みずうち

裏町や 水打さして 馬車を見る

 

おかこひに 泳ぎの人の つとひけり               おかこひ=お囲い池

 

涼しさや 雲に碁を打つ人 二人

 

睾丸を のせて重たき 団扇哉                  団扇=うちわ

睾丸の 垢取る冬の 日向かな                  日向=ひなた

 

夕風の 見えてねぢれる 青田哉

 

薄くらき 奥に米つく あつさ哉

 

炎天の色や あくまで 深緑

 

夕立に 日傘さしたる 女かな

 

昼寝する人も 見えけり 須磨の里

 

夏嵐 机上の白紙 飛び尽す

 

雲の峯 水なき川を 渡りけり

むさしのや 川上遠き 雲の峯

谷底に 見あげて涼し 雲の峯

 

公園に 旅人ひとり 涼みけり

 

風板引け 鉢植の花 散る程に

 

土用干や 裸になって 旅ころも              土用干=どようぼし=虫干し

 

涼しさや くるりくるりと 冷し瓜

 

清水の 阪のぼり行く 日傘かな              清水=きよみず

 

葉桜や 昔の人と 立咄                   立咄=たちばなし

 

夏の月 大長刀の 光哉                   大長刀=おおなぎなた

 

虫干の本 見てくらす 一日哉                虫干=むしぼし 一日=ひとひ

 

ただあつし 起ても ゐても ころんでも           起て=たって ゐても=座っても ころんで=寝転んで

 

夕顔は 画にかいてさへ あはれなり            画=え

 

人住マヌ 湖中ノ島ノ 茂カナ                 茂=しげり

 

其底に 木葉年ふる 清水哉

 

夕立や 一かたまりの 雲の下                一=ひと

 

凌霄の花に 蝉鳴く 真昼哉                  凌霄=のうぜん=のうぜんかずら

 

 

 

物書いた 扇を人に 見られけり

 

風呂を出て 西瓜を切れと 命じけり

 

夕立の 虹こしらへよ 千松嶋                  千松嶋=ちまつしま=松島

 

画かくべき 夏のくだ物 何々ぞ                 画=え

 

やせ村に 老もこぞりし 踊かな

 

十年の 硯洗ふことも なかりけり                硯=すずり

 

七夕の夜は 牛の尾に 明けにけり

七夕や およそやもめの 涙雨

梶の葉に 書きなやみたる 女哉

 

秋立てば淋し 立たねば あつくるし              立秋

 

ひややかや 喰はれ残りの 日の光              日蝕=日食

 

うつくしき 秋を名乗るや 角力取                角力取=すもうとり=相撲取

 

草市ノ 草ノ匂ヒヤ 広小路                    草市=お盆に使う品々を売る市

 

書に倦むや 蜩鳴いて 飯遅し                  倦む=うむ 蜩=ひぐらし

 

迎火の消えて 人来る けはひ哉                 けはひ=気配

 

舟に寝て 我にふりかかる 花火哉

 

棚経や 小僧面白さうに読む

 

秋モハヤ 煎餅餅ニ 渋茶哉

 

朝顔に あさっての莟 多き哉                   莟=つぼみ

 

あくびする口に落けり 天の川                   落けり=おちけり

 

虫送る松明 森に隠れけり                     松明=たいまつ

 

由緒ありて 泥鰌施餓鬼と申けり                  泥鰌施餓鬼=どじょうせがき

 

縁日や 鉢に植ゑたる 草の花

 

青青と 障子にうつる はせを哉                   はせを=芭蕉=ばしょう

 

きのふ活けて 今日 蕣の花もなし                  蕣=朝顔=あさがお

 

林檎くふて 又 物写す 夜半哉

 

秋凄し 大きな星の 空に飛ぶ

 

つくねんと坐し居れば 桐の一葉落つ

 

ふつくりと 七面鳥の たつや 秋

 

ちょぼちょぼと 黒きは村か 星月夜

 

汽車の窓に 首出す人や 瀬田の秋

 

白木槿 大水引いて 家孤なり                   白木槿=しろむくげ 孤=こ

 

地震さへまじりて 二百十日哉                   明治29年6月15日 明治三陸地震発生 8月31日 岩手と秋田の県境で大地震発生

 

 

 

見に行くや 野分のあとの 百花園                野分=のわけ 向島百花園

 

淋しさをこらへて 白し 男郎花                  男郎花=おとこえし  女郎花=おみなえし

七草に入らぬあはれや 男郎花

 

秋の海 鳥飛ぶ方に ひろがれり

 

稲妻に 金屏たたむ 夕かな                    金屏=金屏風

 

行く我に とどまる汝に 秋二つ

 

秋の雨 荷物ぬらすな 風引くな

 

初汐や 帆柱ならぶ 垣の外

 

夕焼や 鰯の網に 人だかり

 

秋の蠅 叩いて見れば 叩かるる

 

鶏頭の 十四五本も ありぬべし

 

鮎はあれど 鰻はあれど 秋茄子

 

白露の おきあまりては こぼれけり

 

小刀や 鉛筆を削り 梨を剥く

 

月の雨 天気予報の あたりけり

 

三日月の頃より肥ゆる 子芋哉

 

武蔵野や 大きく出たる 昼の月

武蔵野や 月 大空の ただ中に

 

筆談の 客と主や 蘭の花                   主=あるじ

人賎しく 蘭の価を 論じけり

 

唐辛子 日に日に秋の 恐ろしき

 

糸瓜咲て 痰のつまりし 仏かな              糸瓜=へちま 咲て=さいて

痰一斗 糸瓜の水も 間にあはず

をととひの へちまの水も 取らざりき           をととひの=一昨日の=おとといの

 

海原や 何の苦もなく 上る月

 

虫売の 月なき方へ 帰りけり

虫売に ゆられて虫の 啼きにけり

 

赤蜻蛉 筑波に雲も なかりけり

 

其人の 名もありさうな 花野哉              其人=そのひと

 

燕の 帰りて淋し 電信機                  燕=つばくろ

 

霧晴れて 山は十歩の 内にあり

旅籠屋や 霧晴れて 窓に山近し

 

山明けぬ あれは花蕎麦 これは雲

 

葛の葉の 吹きしづまりて 葛の花

 

桃の実に 目鼻かきたる 如きかな

 

蔦さがる 窓に緑の 朝日かな               蔦=つた

 

秋の蚊の よろよろと来て 人を刺す

二つ三つ 蚊の来る蚊帳の 別れかな

 

以上、9

 

 

 

 

 

 

 

 

新年の 白紙綴ぢたる 句帖哉

 

初夢の 思ひしことを見ざりける

 

めでたさも 一茶位や 雑煮餅

 

目出度さも ちう位也 おらが春     小林一茶

 

世の中に 馴れぬごまめの形かな       ごまめ=田作 カタクチイワシの幼魚

 

人の手に はや古りそめぬ 初暦

 

灯を消して 待たずしもあらず 嫁が君    嫁が君=鼠=ねずみ

 

今年はと 思ふことなきにしもあらず

 

初芝居見て来て 曠著いまだ脱がず     曠著=はれぎ=晴れ着

 

いくたびも 雪の深さを尋ねけり

雪ふるよ 障子の穴を見てあれば

雪の家に寐て居ると思ふばかりにて

障子明けよ 上野の雪を 一目見ん

 

寒さうな 外の草木や ガラス窓

 

館椿 力を入れて 赤を咲く

 

凍筆を ホヤにかざして 焦しけり      ホヤ=火舎・火屋=香炉や足のついた火鉢

 

朝見れば 吹きよせられて 浮寝鳥     浮寝鳥=うきねどり=水鳥

 

藪ごしや はだか参りの 鈴冴る       冴る=さゆる

 

冬菊や 下雪隠へ行く 小道         雪隠=せっちん=トイレ

 

鴛鴦の 羽に薄雪つもる 静さよ       鴛鴦=おし 羽=は

 

青竹をつたふ 霰の すべり哉        霰=あられ

 

裏不二の 小さく見ゆる 氷哉         裏不二=裏富士=北から見る富士山

 

寒月や 造船場の 裸船

 

雪の旅 おもしろからん さりながら

 

何も彼も 水仙の水も 新しき

 

大仏の 鼻水たらす 氷柱哉         氷柱=つらら

 

買ふて来た 冬帽の 気に入らぬ也

 

雪ふるよ 障子の穴を見てあれば

 

寒からう 痒からう 人に逢ひたからう   痒い=かゆい

 

下総や 冬あたたかに 麦畠        下総=しもうさ

 

一村は 雪にうもれて 煙かな

 

人住まぬ屋敷の池の氷かな

溝川に 竹垂れかかる 氷かな

 

武蔵野も 空も一つに 吹雪哉

 

ほっかりと 日のあたりけり 霜の塔

 

瓦斯燈や 柳につもる 夜の雪       瓦斯燈=ガス灯

 

 

春待つや 椿の莟 籠の鳥         莟=つぼみ

 

死はいやぞ 其きさらぎの 二日灸    22日と82日に灸を据える

 

節分や 親子の年の 近うなる

 

あたたかな 雨がふるなり 枯葎     枯葎=かれむぐら=枯れた草むら

 

氷解けて 古藻に動く 小海老哉

 

春浅く 乳も涙も 氷りけり

 

消えて雫 生きて目のある 白魚かな

白魚や 椀の中にも 角田川

白魚や 氷を捨つる 佃島

 

雪解や 竹はね返る 日の表

 

春寒き 寒暖計や 水仙花

 

蕗の薹 ほうけて 瓶にさされけり     蕗の薹=ふきのとう

 

温むより 何やら萌ゆる 水の底     温む=ぬるむ

 

青海苔や 水にさしこむ 日の光

砂川や 小鮎ちろつく 日の光

朝寒や 雨戸あくれば 日の光

あらたうと 青葉若葉の 日の光   芭蕉

 

君行かば われとどまらば 冴返る    冴返る=さえかえる=暖かくなりかけて再び寒さがぶり返す

 

残雪ニ 鶏白キ 夜寒カナ         夜寒=立春を過ぎてからの寒さ

 

雨だらだら 余寒をふって 落しけり

 

内のチヨマが 隣のタマを 待つ夜かな  猫

 

雨に友あり 八百屋に芹を 求めける

うれしくも 芹生ひけらし 井戸の端

 

琴聞え 紅梅見えて 屋根見えて

 

鶯の 鳴きさうな家 ばかりなり

 

蠣殻の うしろに白し 梅の花       蠣殻=牡蠣殻=かきがら

 

長閑さや 障子の穴に 海見えて     長閑さ=のどかさ

 

稽古矢の 高くそれたる 辛夷哉     辛夷=こぶし

 

ここぢやあろ 家あり 梅も 咲て居る

 

下町は 雨になりけり 春の雪

 

大砲の どろどろと鳴る 木の芽哉

大砲を 海へうちこむ 二月哉

大砲の 車小さき 夏野かな

 

一つ落ちて 二つ落ちたる 椿哉

赤い椿 白い椿と 落ちにけり      碧梧桐

 

蛇の穴を見すてる 日和哉        蛇=くちなわ=朽ちた縄

 

落としたか 落ちたか 路の椿かな

 

 

 

日に鳥 それがどうして 春の朝

 

藍壺に 泥落としたる 蕪かな

 

紙雛や 恋したさうな 顔許り      許り=ばかり

 

日一日 同じ所に 畠打つ

 

一村は 谷の底なり 雉の声

 

芹薺 汽車道越えて 三河島      芹薺=せりなずな

 

山賊が 飯たくあとの 菫哉

 

土筆煮て 飯くふ夜の 台所       土筆=つくし

道のべに たまたま土筆 一つかな

一つ長く 一つ短し つくづくし

 

うららかや 角の間の 善光寺

 

蓮花草 我も一度は 小供なり      蓮花草=蓮華草=れんげそう 小供=こども

 

欄干や 東に見ゆる 春の山

 

旅人や 馬から落す 草の餅

 

すり鉢に 薄紫の 蜆かな         蜆=しじみ

 

涅槃像 写真なき世こそ たふとけれ  涅槃像=ねはんぞう

 

春や 昔十五万石の 城下町

 

故郷は いとこの多し 桃の花

春や 昔古白といへる 男あり      古白=こはく(人名)

 

毎年よ 彼岸の入に 寒いのは     入=いり

 

鷹は鳩に 鉄砲は豆に 御世静か    御世=みよ

 

蒲公英や ローンテニスの 線の外   蒲公英=たんぽぽ

蒲公英ヤ ボールコロゲテ 通リケリ

 

書に倦んで 野に出れば 野の霞哉

 

一桶の藍 流しけり 春の川

 

顔を出す 長屋の窓や 春の雨

 

春の野や 何に人行き 人帰る

 

ある時は 月にころがる 田螺哉     田螺=たにし

ある時は すねて落ちけり 凧       凧=いかのぼり=たこ

 

ちらちらと 小鮎ののぼる 夕日哉

 

鯉の背に 春水そそぐ 盥かな       盥=たらい

 

陽炎や 石の仁王の 力瘤

 

盗人の 昼寝の上や 揚雲雀        盗人=ぬすびと 揚雲雀=あげひばり

 

榛名笑ひ 赤城泣き 妙義怒る哉

 

髭剃ルヤ 上野ノ鐘ノ 霞ム日ニ

 

カナリヤは逃げて 春の日 くれにけり

カナリヤの餌に 束ねたる はこべかな

 

 

 

 

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