赤富士　あかふじ　富士　ふじ　富士山　ふじさん俳句・川柳　　

赤富士　あかふじ　富士　ふじ　富士山　ふじさん　　

飯田龍太監修：旅の季寄せ　夏　（日本交通公社、昭和61年）20

赤富士に　露滂沱（ボウダ）たる　四辺かな　　　　富安風生

赤富士の　雲　紫に　かはりもし　　　　　　　　　阿波野青畝

刻々の　大赤富士と　なりゐつつ　　　　　　　　　岸田稚魚

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）273

起こされて　赤富士を見る　ただ無言　　　　　　　若谷哲男

北斎の怒濤は　富士を崩しそう　　　　　　　　　　山田菊人

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）272

白妙を脱いで　くつろぐ　五月富士　　　　　　　　石井玲

皐月富士　雪解け水の　さわやかさ　　　　　　　　渓竹葉

流鏑馬の上に　胡座の　五月富士　　　　　　　　　内田能弓　　　　胡座＝胡坐＝あぐら

永遠の　霊峰であれ　五月富士　　　　　　　　　　久保田以兆

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）272

夏の富士　なんだか　すこし　もの足らず　　　　　松永美弥次

松並木　富士は涼しい　肌を見せ　　　　　　　　　神谷娯舎亭

夏石番矢：現代俳句キーワード辞典　（立風書房、1990)

ある夜　月に富士　大形の寒さかな　　　　　　　　飯田蛇笏

大空に　富士　澄む　嬰粟の真夏かな　　　　　　　飯田蛇笏　　　　嬰＝えい　嬰児

富士は　白富士　至るところの　富士見坂　　　　　高柳重信　　　　至る＝いたる

五月五日　全き　富士と逢うて去る　　　　　　　　沼尻巳津子

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