食の歳時記　蕗の薹　ふきのとう　蕗　フキ（山菜図鑑）俳句

私は蕗の薹が好きで、蕗味噌を作ったり、きざんでみそ汁に入れてよく食べた。札幌だと、雪のふる前と、雪が融けてからの２度、蕗のとうを収穫できた。女性だけ４人家族が味噌汁に蕗の薹を入れたら、苦くて食べられなくなっちゃった・・・と、言われたことがあったな。３０年程前の話・・・

３月１日　蕗の薹　ふきのとう　蕗のとう　蕗　ふき　フキ　蕗味噌　蕗の薹　俳句・川柳　（野草　山菜）

食の歳時記三六五日（毎日新聞社、1996）より

煮て味のふかく　かなしき　蕗の薹　　　　　　　片山鶏頭子

蕗のたう　みぢんに刻み　今日より妻　　　　　　松本澄江

円仁の　巡錫（ジュンシャク）の地や　蕗の薹　　照井勝浩

蕗の薹　見に出て　己が用忘れ　　　　　　　　　塚はらもと子

水ぐるま　ひかり　やまずよ　蕗の薹　　　　　　木下夕爾

障子戸に　山の雨降る　蕗の薹　　　　　　　　　長谷川素逝

ほろ苦き　恋の味なり　蕗の薹　　　　　　　　　杉田久女

母が煮てくれし　土筆よ　蕗味噌よ　　　　　　　安住敦

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）236

雪かき分け　見れば　春なり　蕗のとう　　　　　朝倉静子

蕗の薹　たしかな春の　息吹もつ　　　　　　　　竹中婦多葉

天婦羅の　手順の中の　蕗の薹　　　　　　　　　蔵多李渓

雪どけを待つ　よろこびの　蕗の薹　　　　　　　神田格

指先に　春が真っ先　蕗のとう　　　　　　　　　岡田美智子

春の風　そっと教えて　蕗のとう　　　　　　　　隅一声

蕗のとう　お前も春が　ほしいのか　　　　　　　田向秀史

蕗のとう　春の足音　告げにくる　　　　　　　　安田秋泉

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）

蕗味噌に　ふるさとの味　思い出す　　　　　　　一柳六甲

蕗味噌のほかに　もてなす　術がなし　　　　　　好川高雄

蕗の薹　あの苦みがよいのだが、他人によってはそれがダメ

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