食の歳時記　蕗　ふき　フキ　野菜図鑑


ふき

春先は、フキノトウ（蕗の薹）、それから、蕗。ミュンヘンにフキがあったと思う。札幌では、雪の降る前と、雪解け後の2度　蕗の薹を食べた。

ヨブスマソウも、フキ同様に食べられる。

蕗　ふき　フキ　山蕗　蕗刈り　秋田蕗　蕗の広場　蕗の雨（野菜　山菜）

食の歳時記三六五日（毎日新聞社、1996）より

立寄りて　行かれよ　庭の　蕗　採らん　　　　　中村紫苑

賢母ならず　良妻ならず　蕗を煮る　　　　　　　榑沼清子（クレヌマ）

蕗味噌の方は　皆への　かたみかな　　　　　　　　　　　　　　東鷲

復本：俳句の魚菜図鑑　（柏書房、2006）126

卯の花のこぼるる　蕗の広場哉　　　　　　　　　蕪村

蕗の葉を傘にさしたる　蛙哉　　　　　　　　　　正岡子規

山水に夏めく蕗の　広葉かげ　　　　　　　　　　飯田蛇笏

蕗むくや　また襲ひきし　歯のいたみ　　　　　　杉田久女

薩摩鶏　羽搏ち謳へり　蕗の中　　　　　　　　　水原秋桜子　　　　はうち　うたえり

草刈りしあとに　蕗の葉　裏返る　　　　　　　　山口青邨

近江より雲来て　蕗に降らす雨　　　　　　　　　加藤楸邨

母の年　越えて　蕗煮る　うすみどり　　　　　　細見綾子

長く長く剥かれし　蕗の糸　ちぢむ　　　　　　　能村登四郎

蕗　束ね置かる道の辺　はや山中　　　　　　　　野沢節子

蕗を煮て　妍を捨てたる女かな　　　　　　　　　古舘曹人　　　　　姸＝けん

蕗採りの下りくる真下　日本海　　　　　　　　　堀口星眠

切口を揃へて　蕗の煮付かな　　　　　　　　　　川崎展宏

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）

夫婦とは　蕗の風味の　ほろ苦さ　　　　　　　　生駒みづゑ

山蕗の　はにかむように　紅をつけ　　　　　　　菱田芳美

ふきの香を　指に残して　宵化粧　　　　　　　　狗田幸子

蕗の葉も　おいしいでしょう　五十妻　　　　　　中谷申酔

ｐ６１　山菜苗　アスパラガス　畑ワサビ　アシタバ　行者ニンニク　フキ　ノビル　ウド　ミョウガ　タラの芽　チョロギ　カンゾウ　ギボウシ　ワラビ　こごみ

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