食の歳時記夕顔ゆうがおユウガオ干瓢かんぴょう野菜図鑑


夕顔	干瓢

干瓢（夕顔）は、ふつう干してから料理するが、生の干瓢も美味い。冬瓜より口当たりが滑らかなので、私は好きだ。しかし、冬瓜ほどに長期保存はできない。

干瓢（夕顔）には、円い品種と細長い品種とがある。

夕顔　ゆうがお　ユウガオ　干瓢　かんぴょう　干瓢剥く　新干瓢　干瓢はぐ　干瓢干す（野菜　加工品）　

奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）480

夕顔は白し　明日　待つ　肚ができ　　　　　　　水谷鮎美　　　　肚＝はら

夕顔の白さに　夜を　ぬけて出る　　　　　　　　河合柳糸

夕顔の　愁いの顔を持つ　美人　　　　　　　　　多田勝彦

夕顔の花の　誘いに　負けそうな　　　　　　　　明田亥三郎

夕顔の　濡れず見送る　通り雨　　　　　　　　　末定三和子

純白の　夕顔　愛は崩れかけ　　　　　　　　　　岩谷香月

夕顔が　ひとつ開いた　鐘の音　　　　　　　　　大石三羊

夕顔の咲くころ　市電から降りる　　　　　　　　小川斐山

夕顔が咲いて　ひと息　夏うちわ　　　　　　　　中村ちよ

夕顔の白さに　嘘も言いそびれ　　　　　　　　　北村柳風

復本：俳句の魚菜図鑑　（柏書房、2006）148

夕顔に　干瓢むいて　遊びけり　　　　　　　　　芭蕉

かんぴょうは　白き干し物　日の出前　　　　　　平畑静塔

干瓢の滝なし干され　土間　暗し　　　　　　　　八木絵馬

干瓢の　干場のかぎり　むかれけり　　　　　　　松崎鉄之介

息　しづかに　干瓢　長く長く剥く　　　　　　　津田清子

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