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食の歳時記三六五日（毎日新聞社、1996）より
松茸や 人にとらるる 鼻の先 向井去来
松茸の 錦小路と なりにけり 山根真矢
荷札にも 松茸の香の 沁みし籠 新城杏郎
在りし日の 父の小膝や 茸飯 石塚友二 きのこめし きのこ飯
平凡な日々のある日の きのこ飯 日野草城
松茸や 波こす 柚酢を しぼりつつ 常炬
奥田白虎編：川柳歳時記（創元社、昭和58年）540
家中に 匂う 松茸めしが 炊け 石田夢人
二三度は 松茸めしの 贅もよし 飛田瓢軽坊
松茸めし 千円入れて ちと匂い 村上栄蔵
換気扇 となりは 松茸ごはんだな 中西葦切
もてなしは 精いっぱいの 茸めし 酒井唯一
近畿 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
茸むしろ 四方さがりに 敷かれけり 大橋宵火 名張
夕づつとなりし 菌を 僧 取らず 萩原麦草 葛城山
能（ヨ）くもつや 大松茸の 笠の茎 杜若 伊賀上野
山しめぢ 買へば済みけり 初瀬詣 岡井省二 桜井市 初瀬
神木の樹齢は知らず 猿茸（マシラタケ） 芳千代子 奈良
赤人の墓にぽつんと 月夜茸 西尾秀東子 奈良
毒きのこ 日を経て 毒の持ち腐れ 津田清子
飲食の四五人見えて 茸山 文挟夫佐恵 兵庫県 三田市
茸狩や あぶなきことに ふゆしぐれ 芭蕉
船津屋の窓に 川照る 茸飯 諸戸せつ子 桑名
鶏遊ぶ 筵に 松茸飯の宴 若倉文子
中国 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
うすうすと 四国 晴れたり 茸 干す 三嶋隆英 吉備高原
茸の荷を下ろして 坐るところなし 高草光 岡山県 矢掛町
茸採る それの城塁 破るごと 皆吉爽雨 防府市 佐波川畔
とり急ぎして 疵つけし 木の子かな 寿仙
松茸や 熊手の下に 一こらへ 猿之 安芸橋本
初たけの 出るか出るかと 日和まち 蟾居 蟾蜍＝ひきがえる
月夜茸 立木の生気 吸ふといふ 宮原悦子 大山大神山神社 奥宮
深山茸 父母が家に 酔ふ たやすさよ 米谷静二 吉備高原
毒茸や 遠くの嶺の曇りたる 岩本多賀史 高松市 屋島山上
茸狩の 籠に満たざる 恨みかな 中内蝶二
父へ近づく 大口の きのこめし 竹本健司 岡山県 剣森山
九州・沖縄 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
茸やく 松葉くゆらせ 山日和 杉田久女
朝日影 にほへる山や 早松茸 如自
舞茸の 踊り出したくなる 月夜 大庭星樹 福岡県 飯塚市
毒茸 光りて 昼の昏さ（クラサ）かな 松浦なつ子
紅茸や 日溜りの ふと昏くなる 豊長みのる
芒茸（ササナバ）と 娘が言へり 出湯宿 下鉢清子
磨崖仏 拝し 茸山 深く入る 池田秀水
茸がりや 呼べば答へて 人見えず 秋風
キノコの話 その1 毒キノコを食べた話
キノコの話 その2
キノコの話 その3
エノキタケ きのこ キノコ 茸 料理・レシピ 現代農業 （2005.9）
魚、果物や野菜、花などは、俳句・川柳に数多く詠まれている。Googleサイト内検索してみよう。
http://haikusenryu.yomibitoshirazu.com/
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魚、野菜、果物、キノコについて、Googleサイト内検索をしてみましょう。
http://www1.ocn.ne.jp/~amiyacon/
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