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興津 要：探訪 江戸川柳 （時事通信社、1990）84
医者の門 暮れると しめて たたかせる 明7・仁 医者は、患者が多いことが宣伝になるので、日が暮れるとすぐに戸を閉め、患者にたたかせて、近所に聞かせた
医者と隣って 常不断 起される 柳18 医者の隣の家は、患者が来るたびに、戸をたたく音でいつも起こされ、たまらない
もりあてた 医者は ほどなく痛み入り 柳24 薬の調合が、偶然効果を発揮した時には、高額の謝礼を貰う “痛みいります”
上手にも 下手にも 村の一人医者 柳75 独占企業
仲人にかけては 至極 名医也 柳13 “診療などしないで、結婚の仲介さえしてればいいのだが”
医者の奥の手も やっぱり逃げる也 柳60 手に余る患者は避ける “三十六計逃げるに如かず”
医師のあと 石屋にかかる 残念さ 柳69 “いし”の効能空しく、“いしや”の手で石塔・・・
にこにこと 医者と出家が すりちがい 出家＝しゅっけ＝坊さん すれ違い
法眼のすすめで 四本 木をうへる 柳多留 法眼＝医者 四本の木＝桜・松・楓・柳（蹴鞠の庭の四隅に植えた）
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