食の歳時記若布　わかめ　ワカメ　（海藻図鑑）　俳句

わかめ・若布は、みそ汁の具や、酢の物などにされる。各種の微量ミネラルも豊富に含まれ、その黒さから、髪の毛に良いと昔から言われてきた。ついに、シャンプーにまで配合されるようになった。

２月２８日　若布　わかめ　ワカメ　和布　俳句・川柳　（海藻　かいそう）

食の歳時記三六五日（毎日新聞社、1996）より

西の旅　朝な朝なの　新若布　　　　　　　　　阿波野青畝

酢にころす　夜をさみどりの　茎若布　　　　　伊藤白潮

関東　ふるさと　大歳時記　（角川書店、平成４年）

神として　荒磯（アリソ）を祀り　若布（メ）を献じ　　村松紅花　　　　　大洗　磯前神社

御用邸　浦曲つづきに　若布刈　　　　　　　　　　　　野村和代　　　　　葉山

和布（メ）を刈るや　霞　汲むかと　来て見れば　　　　巣兆

膝布団　しとどに　濡れて　若布刈る　　　　　　　　　山本真寿子

五浦の　小さき浦の　若布刈舟　　　　　　　　　　　　高木晴子　　　　　五浦

蛸突きの道具ものせて　若布刈舟　　　　　　　　　　　大澤ひろし　　　　三浦半島　剣崎

海士の家や　若布干す日は　波　遠し　　　　　　　　　蓼太

江ノ電に　なびく垣　干し若布かな　　　　　　　　　　新井徳子　　　　　七里ガ浜

甲信・東海　ふるさと　大歳時記　（角川書店、平成４年）

浦なみのよる　道くさは　わかめかな　　　　　　　　　尤拙

ビニールの手触り　若布　濡れゐるは　　　　　　　　　村上冬燕　　　　　愛知県　南知多町　豊浜

大王崎　霞めば　いづる　若布刈　　　　　　　　　　　水原秋櫻子　　　　伊良湖岬

おうおうと　浪へ鎌揚げ　若布刈（メカリ）衆　　　　　熊谷愛子　　　　　静岡県　相良町

水軍の裔を　夫とし　若布刈る　　　　　　　　　　　　鈴木康子　　　　　愛知県　南知多町　豊浜

口開けの　布令（フレ）来て　磨く　若布刈鎌　　　　　衣川砂生　　　　　愛知県　南知多町　豊浜

ひかり　みな　並に集まる　若布刈舟　　　　　　　　　逸見茶風　　　　　静岡県　相良町

おほよそは　若布　海羅も　干してあり　　　　　　　　清崎敏郎　　　　　伊良湖岬

影よりも　あはく　若布を　干しつらね　　　　　　　　今瀬剛一　　　　　伊良湖岬

若布干し　海の際まで　黒くせる　　　　　　　　　　　鈴木敏夫　　　　　静岡県　相良町

屑　若布　鎖のごとく　干されけり　　　　　　　　　　高木良多　　　　　愛知県　南知多町　内海

つらね干す　若布の　風に乾く音　　　　　　　　　　　武智ふさ子　　　　伊東市　宇佐美

干若布　ホテルの白き　籬（マガキ）にも　　　　　　　今井つる女　　　　御前崎

食の歳時記 2月28日若布わかめワカメ俳句

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