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食の歳時記 河豚 ふぐ フグ 魚 料理 図鑑 俳句・川柳
鉄砲、鉄とも。中ると死ぬ！
２月９日 河豚 ふぐ フグ 鰒 河豚 俳句・川柳 （魚 さかな）
食の歳時記三六五日（毎日新聞社、1996）
河豚 喰ふや 短き命 短き日 高浜虚子
河豚 食ふて 通天閣を愛すなり 藤本安騎生
関娘とは地酒の名なり ふくと汁 塩田圓翁 えんのう
河豚 ふぐ フグ 鰒 ふぐと 虎河豚 真河豚 （河豚汁 ふぐと汁 河豚鍋 河豚ちり てっちり 鰭酒 ひれざけ）
関東 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
其（ソノ）むかし 鎌倉の海に 鰒（フグ）や なき 蕪村
わら苞（ツト）や それとも 見ゆる 鰒の顔 一茶
河豚 喰はぬ 我を嘲る 女あり 赤星水竹居
河豚 喰って 二時間すぎし ソファーの中 横山白虹 銀座
河豚 腹にありて 恩師をあなどれり 高橋沐石
河豚 食ひし顔が 屏風の上にのる 井沢正江 人形町
犇（ヒシ）めきて 河豚のどの顔 啼きしかな 角川照子
河豚 膨れ 斑ら 淋しくなりにけり 永方裕子 銚子港
ピカソの画 かけて 河豚 食ふ 女かな 関川栄 浅草
万太郎の恋の 一軸 河豚の宿 松本澄江 浅草
虎河豚の どかと並びし オチョボ口 鈴木真砂女 東京
あら 何ともなや きのふは過ぎて ふくと汁 芭蕉 江戸
てつちりや 君 いつまでも サユリスト 星野石雀 新宿
鰭酒に わが胸鰭も こがれけり 大岡
鰭酒の酔ひ 二次会と なりにけり 桜木俊晃
口ほどもなく 鰭酒に 酔ひにけり 田中ひなげし
北陸・京滋 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
与謝の海 松わたる 陽に 鰒 釣るる 宮武寒寒 京都
河豚 干して 簷（のき）狭めたり 蜑（アマ）部落 浜明史 小浜市 田鳥
とら河豚の 命の際を 売られけり 梶山千鶴子 京都市 錦市場
箱河豚を 魔よけに吊し 瞽女（ゴゼ）の 軒 小林樹巴 上越市 高田
箔椀の 兀口（ハゲグチ）こはし ふくと汁 桃妖
舟小屋を 指呼に 若狭の 河豚料理 多胡美代子 福井
河豚さしや 割り箸 香る 海の宿 平沢 寥茶 京都府 網野町
鰭酒や 終生 とれぬ 佐渡言葉 生田政春 新潟県 相川町
河豚 雑炊 白さを信じ すすりけり 樋口英子 福井
中国・四国 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
鰒 喰ひて 其後 雪の降りにけり 鬼貫
ふぐ ひとつ とらへかねたる網引（アビキ）かな 其角 紀伊 吹井浜
河豚を食べ過ぎたる 人の顔となる 後藤比奈夫 大阪市 千日前
河豚 料る 出刃を そろりと あてにけり 西村和子 大阪市 黒門市場
競り台のふぐに くいこむ 鉤楔（カギクサビ） 川合青子 大阪
大ふぐの 砂に まみれし 眼の真青 中筋味左夫 大阪湾
箱河豚の 口 突き出して 死にきれず 宮岡計次 三重県 大王町 波切
鰒釣や いまも あこぎの 浦の浪 涼菟 阿漕浦
河豚の宿 比許よ 比許よと 灯りをり 阿波野青畝 大阪
河豚の宿 出づれば 月の御堂筋 粟津松彩子 大阪
河豚宿の 古き柱を 背に したる 三村純也 法善寺横丁
河豚汁や 酔へば 大阪弁となる 森本節子 大阪
河豚鍋（テッチリ）や 水面（ミナモ）の ネオン 雨に痩せ 石川桂郎 大阪
てっちりや けふ まぎれをり 大阪に 森澄雄 大阪
てっちりや ぼんち 育ちの 甲斐性なし 成瀬櫻桃子 大阪市 曽根崎
河豚ちりや 息災にして 遺書もなし 西口晴絵 大阪
鰭酒の 酔醒ましたる 真暗がり 赤尾恵以 豊岡市 香住
中国・四国 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
憎さげに 提げ行く 河豚の鰓（アギト）かな 樗堂 チョドウ
燭の火の 用意させおき 河豚を食う 後藤夜半 下関
女将の哀歌 河豚の花びら 灯に透いて 原子公平 下関市 春帆楼
水揚げの 河豚に 鳴く声 ありにけり 児玉輝代 福山市 鞆の浦
鰒の酔 祝島にぞ さめにける 怒流 周防
源平の 海を見てをり 河豚の宿 溝口登美子 下関
河豚汁や 風 をさまりし 波の音 山田春生 下関
分別も ぬけて仕舞ふや 鰒と汁 一章
河豚鍋や 生き長らへし 貌うつす 老川敏彦 下関
河豚ちりの 大釜たぎる 浦祭 中村閑策 下関
而（シコウ）して 鰭酒の 酔 発しけり 藤田湘子 下関
九州・沖縄 ふるさと 大歳時記（角川書店、平成４年）
河豚 食うや 伊万里の皿の 菊模様 水原秋櫻子 大分県 別府市
出さるれば 河豚も まゐりて 和尚さま 河野静雲
笑ひつつ 来るよ昨日の 鰒の友 二龍
河豚の血の しばし 流水に まじらざる 橋本多佳子 九州路
河豚 食ふや 酒の甘口 難じつつ 金谷信夫 博多
まづ 煮立つ ふくの しらこを 箸にせよ 角川源義 日南海岸
河豚 食ひにゆく 鬚 青く青く剃り 江藤暁舟 門司
花びらのごとく 河豚 貼る 伊万里皿 首藤勝二 伊万里
河豚のみが 閉ぢる 眼をもち 糶られけり 阿部いく子 福岡県 玄海町 鐘崎
河豚を食ふ 迫門の 大渦玻璃 越しに 安部睦代 門司
走り河豚 よばれて 博多 泊りかな 国井月晈
河豚釣りや ボロ 石炭船 入港す 村山古郷 門司
あとから あとと 俥 下りるや 河豚の宿 大場白水郎 博多
鰒汁や くふなと有りし母 恋し 古天
年の尾の にはかに見えて ふぐと汁 木村虹雨 和布刈公園
河豚 指南 鰭酒 指南 かたじけな 小澤實 臼杵
魚、果物や野菜、花などは、俳句・川柳に数多く詠まれている。Googleサイト内検索してみよう。
http://haikusenryu.yomibitoshirazu.com/
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魚、野菜、果物、キノコについて、Googleサイト内検索をしてみましょう。
http://www1.ocn.ne.jp/~amiyacon/
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